駒崎 弘樹 公式ブログ 提言・解説・アイディア

最悪だった2024年の振り返りと感謝

 

2024年は自分の人生で最もしんどく喪失感も深かった年だったと思います。

 

失ったり辛かったことはたくさんありましたが、少しは嬉しかったことや達成したこともありました。それらを感謝とともに振り返ってみたいと思います。

 

(1)7年かけてようやく「日本版DBS」成立

 

こどもを性暴力から守る、日本版DBSを始めとした諸々の政策を詰め込んだ「こども性暴力防止法」の成立。省庁の縦割りに阻まれ、実現まで7年近くかかってしまいましたが、特に森前大臣や小倉前大臣にはご尽力を頂きました。心から感謝。

 

(2)保育園130年の歴史を変えた「こども誰でも通園制度」成立

☝️ご尽力くださった議員のみなさんと

 

「働いている親のいる子どもが通える」保育園から「全ての子どもが通える保育園」に。児童虐待防止のセンターピンになると思って構想から政策提言までやってきました。ともに動いた全国小規模保育協議会の仲間たちや、国会質問を繰り返してくださった国会議員のみなさんに感謝。

 

(3)設立から20年を詰め込んだWEBリニューアル&リブランディング

 

フローレンスは今でも「病児保育のNPO」って見られがちなんですが、特別養子縁組やこども宅食など、保育だけじゃなく児童福祉。事業だけでなく政策提言や、出版や映画・イベント開催などの文化づくりも行っているように、その活動も領域も手法も広がっています。それを表すために、WEBをリニューアルし、20年の歩みとこれからをまとめた動画をつくりました。製作に携わってくれた仲間たちと、制作会社のみなさん、ありがとう。

 

(4)「フローレンスこどもと心クリニック」で心療内科・発達外来・不登校外来正式スタート

従前まで小児科のみだったのですが、女性と子どもへの、心のケア領域に広げました。より社会課題に近いから。これからも単なるクリニックではなく、あんまり誰もやらないところで社会をよくしていく役割を果たしていきたいと思います。医療法人社団マーガレットで働いてくれている仲間たちと支えてくれている地域のみなさまに感謝。

 

(5)体験格差の解決へ「こども冒険バンク」をリリース

☝️企業さんから頂いた体験を子どもたちにマッチングするサービス

 

渋谷区のふるさと納税で立ち上げを応援してくださった方々に感謝。集まったたくさんの体験談に泣きそうになっています。そして確信します。子どもたちには、素晴らしい体験と思い出が必要だ、と。

 

(6)神戸市・福岡サテライトオフィスを開設

全国で支援活動を行っているフローレンス。その活動に合わせてサテライトオフィスをオープン。神戸市さん、福岡市さん、受け入れてくださってありがとうございます。

 

(7)「保育園での医ケア児受け入れ」研修とサポートを開始

2014年から先駆けて医療的ケア児を長時間保育してきたフローレンス。そのノウハウを、今度は全国の「ふつうの保育園」に伝えていこう、と。全国どこの保育園でも医療的ケア児が通えることが、フローレンスの医療的ケア児支援の目標のひとつ。自分たちを特殊なものでなくすことを目指して。研修開発を支援してくださったみなさん、ありがとうございました。

 

(8)「障害者が輝く職場づくり」の本を出版

僕が本出していくことはあったのですが、社員が勝手に本を出していました。フローレンスの障害者雇用の取り組みが出版されました。嬉しいですね。頑張った現場のみなさんと出版社さんに感謝。

 

(9)テクノロジー×医ケア児「パラeスポーツフェスタ」開催

 

体が動かなくても、テクノロジーがあれば、絵が描ける。ゲームができる。意思表示ができる。そんな文化を生み出したくて、イベント開催。スポンサー企業のみなさん、集まってくださった全国の医ケア児家庭の皆さんに感謝。

 

(10)傾聴型生成AIと専門職による相談支援 「つながりよりそいチャット」山形市でスタート!

AIで孤独孤立に陥った人たちの相談に乗る仕組み。やってみて驚いたのが、9割がAIとの会話のみで完結したこと。この事業での経験が、僕に「AIは社会を救うセンターピンになりうるのでは」という確信をもたらしました。山形市さん、一緒に革新的なことに挑戦してくださって感謝です。

 

(個人番外編)こまざき美紀が都議になりました

 浪人しておりました妻が無事、都議になれました。都議になって、北区民の人たちの相談に乗りまくって、都庁と会議しまくっています。投票くださった北区の方々に深く感謝。来年の本選もよろしくお願いします。

 

―――

 

ということで振り返ってみました。
来年はマネジメントを手放していくため、こうした振り返りはおそらく今年で最後でしょう。

 

今年だけではなく、20年間、本当に多くの人々に支えられて歩んできました。その感謝は、到底ここで表せるものではなく、どこか別のところで改めて表現できたら、と。

 

個人的には、来年はこれまでの20年とは違う、新たなスタートを切っていこうかと思っています。

 

詳細はまた新年の記事で。

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