駒崎 弘樹 公式ブログ 提言・解説・アイディア

8万筆超の署名を小倉大臣へ提出!「日本版DBS」の対象を、子どもと関わるすべての仕事に!

 

 僕たちフローレンスが2017年から国に政策提言をしてきた、性犯罪歴がある人が子どもと関わる仕事に就くことを防ぐ「日本版DBS」

 

 

 制度導入に向けた検討が大詰めを迎えた先月、ショッキングな報道がありました。

 

 

 国は対象施設を保育園や学校に限定し、塾や習い事は義務化の対象から外そうとしていると言うのです。

 

 

 このような抜け道のある制度では、子どもたちを守ることができません。

 

 

 強い危機感を覚えた僕たちは、日本版DBSの対象を無償ボランティアも含めた「子どもと関わる仕事すべて」とすることを求める署名活動を8月10日に開始。

 

 

 8万人超の皆様にいただいた署名と賛同の声を、共同発起人の宋美玄先生と稲葉可奈子先生と共に、本日小倉大臣にお渡ししてきました!

 

 

 小倉大臣が我々の署名を受け取ってくださったのは、今回で2回目。
2022年9月に通園バス「置き去り防止装置」義務化を求める署名キャンペーンを実施した際には、署名を受け取ってからわずか1日で安全装置設置義務化を指示してくださいました。

 

 

 国民の声を真摯に受け止めスピーディーに対応くださる小倉大臣、いつも本当にありがとうございます!

 

 

【衝撃の「塾・習い事外し」報道】

 

 今からおよそ1ヶ月前のこと。

 「日本版DBS」制度化を心待ちにしていた僕たちは、驚くべきニュースを耳にしました。

 

 

 それは、「塾や習い事は日本版DBSが義務化されないらしい」という話。

 

 

 え??嘘でしょ??

 

 

 塾やスポーツクラブでの小児性被害はこれまで何度も問題になっています。
この署名活動中も、某大手学習塾の講師として勤務していた人物が、女子生徒を盗撮し、その動画・個人情報をSNS上に投稿したとして逮捕されました。

 

 

 性犯罪者の再犯率の高さも指摘されている。
逮捕・処分歴のある教員が、それを隠して別の場所で再び犯行に及ぶ事例だって珍しくはない。

 

 

 「子どもを守るためには、当然子どもと関わるすべての仕事を対象にすべき。」

 

 

 そう訴え続けてきた僕たちにとって、この報道は大きな衝撃でした。

 

 

【必死の思いで始めたオンライン署名】

 

 これでは子どもたちを守れない。
なんとしてもこの流れを止めなければ。

 

 

 子どもの性被害防止に強い関心をお持ちのふらいと先生こと今西洋介先生(新生児科医・小児科医)、宋美玄先生(産婦人科医)、稲葉可奈子先生(産婦人科専門医)とともに、すぐさま署名ページを開設しました。

 

 

子どもを性被害から守れるように。「#日本版DBS」は、子どもと関わるすべての仕事を対象にしてください! #STOP子どもの性被害 · Change.org

 

 

 「日本版DBS」の知名度が不透明な中、どこまで賛同いただけるか・・・?

 

 

 そんな不安とは裏腹に署名数は増え続け、なんと本日(9/1時点)で8万筆を超える賛同をいただきました。

 

 

 想像を超える反響に驚くとともに、それだけ多くの方の「子どもを性被害から守れる社会に」という強い思いを改めて痛感しています。

 

 

【ついに今日、皆さんの声を小倉大臣へ!】

 

 そして本日9月1日、こども家庭庁の小倉こども政策担当大臣に直接お会いする機会をいただき、日本版DBSの対象を無償ボランティアも含めた「子どもと関わる仕事すべて」とすることなどを要望しました。

 

 

小倉大臣からは、

 

「8万を超える国民のみなさん1人1人の声を重く受け止めた。
可能な限り多くの事業者を対象にし、実質義務化したい。
担当大臣として、力を尽くしたい。」

 

 と力強い言葉をいただきました。

 

 

 園バス置き去り防止装置義務化に続き、国民の声を真摯に受け止め、DBS制度実質義務化に向けて動いていただき、ありがとうございます!

 

 

 塾や習い事も、「任意」ではなく「実質義務化」になる可能性が高まりました!!

 

 

 学校や保育園と異なり、設置時に行政の許認可がいらない塾や習い事に対する規制の難しさは我々としても十分認識していました。

 

 

 今回の署名も受けて「実質義務化」というところまで考えていただけたのは、大きな成果です。

 

 

 難しい課題に対し、前向きで力強いお言葉をくださった小倉大臣、検討を重ねてくださったこども家庭庁の皆様に心から感謝申し上げます。

 

 

 日本版DBSは今秋の臨時国会に法案が提出される予定ですが、まだまだ課題は残ります。

 

 

 日本版DBSの参考にしているイギリスにしても、始めから完璧な制度ができていたわけではありません。まずは最低限のラインである「実質義務化」を叶えられたことを喜びつつ、今後の制度バージョンアップに向けて提言を続けます!

 

 

 そして何より、今回このように要望を政府に直接届けられたのは、たくさんの方が署名に参加し、声を上げてくださったからです。

 

 

 署名に参加してくださった皆さん、アンケートで貴重な声を寄せてくださった皆さん、この取り組みをSNSで拡散してくださった皆さん、寄付で支えてくださった皆さん、本当に本当にありがとうございました!!

 

 

【引き続き応援よろしくお願いします!】

 

 すべての子どもと親にとって。
僕らのような事業者にとって。
そして子どもを性被害から守りたいすべての大人にとって。

 

 

 日本版DBSは、本当に必要な制度です。
しっかりと子どもたちを守れる制度になるように、最後まで注視していきたいと思います!

 

 

 そして、僕らがこうした全国署名や緊急提言の活動ができるのも、寄付者の皆さんのお陰です。

 

 

 制度や政策を変える活動を応援したい人はぜひ、フローレンスのマンスリーサポーターになってください!

 

 

 よろしくお願いします!

 

 

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