息子の10歳の誕生日に、みなさまにお願い
生まれたばかりの頃はポヨポヨだった息子も、今日で10歳になりました。
最近は小学生男子あるあるで、真冬なのに半袖半ズボンで学校に行き、SwitchとYouTubeざんまいで、朝起こしに行っても「ジジイ、あっち行け!ママ連れてきて!」と叫ぶ、という日常を繰り返しています。
男の子の子育ては女の子に比べて体感値で1.5倍くらい大変なのですが、良いところもあります。
例えば、すぐに闘いごっこで乗っかって甘えてきたり。
意外に年下の子に優しく、「赤ちゃん、かわいい」と可愛がったり。
普段は斜に構えているのに、アニメの感動シーンで号泣したり。
色々ありつつも、幸せに生きてくれていて嬉しいなぁ、と思っています。
小さい時は全然毛が生えてこず、ちょっと心配しました
息子は、運が良かっただけ
ただ、うちの息子はたまたま夫婦共働きの、たまたま一定の教育・所得水準で、たまたま暴力を振るわない家に産まれてきたことで、特に何かを諦めることなく生きられているに過ぎない、という現実も、一方であります。
もし母親の妊娠が予期せぬものであり、彼氏はバックれて孤立に追い込まれていたら。
親が1人で頑張って育てているけど、非正規で経済的に安定しない中、病気になってしまったら。
たとえ父母が揃っていたとしても、父親が母親に恒常的に暴力を振るっていたとしたら。
そしてDVで追い詰められた母親から虐待を受けていたとしたら。
彼の人生は、今の彼の人生が持つ選択肢も自由も機会も、持ち得てはいなかったでしょう。
これは単なる確率の問題で。
ソーシャルゲームで言うところのガチャを。
古くからの例えで言うなら、くじ引きを。
産まれた瞬間に引かされて、そしてそれによって運命が決まってしまう、と。
子どもは産まれてくる親も家庭も選べない。厳しい環境に親が追い詰められて虐待的だったら、もうそこから人生をスタートせざるを得ない。
それってどうなの?
「人生なんて、そんなもん。昔からそうだろ」と達観するのは簡単。
でもそんな達観なんて、犬に食わせろ、と思う。
僕はそのクソみたいに不条理で不平等な社会を、少しでもマシにして、子どもたちの世代に引き継ぎたいです。
それこそが、この子に対する、真のプレゼントになるんじゃ無いか。
そう思ってる。いや、そう信じています。
僕たちフローレンスが、「こども宅食」っていう、厳しい環境の子どもたちの家庭に食品を届けながら、見守り、何かあったら行政等に繋ぐアウトリーチの事業をやっているのも。
デジタルソーシャルワーク、っていうLINEで困っている親たちの相談に気軽に乗って、繋がりながら支援していくのも。
予期せぬ妊娠をした母親の相談に乗って、どうしても育てられなかったら、育ての親と養子縁組でマッチングして、新しい家族との出会いを創っていくのも、そういう思いからです。
家庭がどんな状況だろうと、社会の誰かが、君のもとまで行くよ。
社会は、絶対に君を見捨てはしないんだ。
そんな風に、変えていきたい。
今、児童虐待数が史上最多を記録しています。
虐待で亡くなる子どもたちは週に1人です。
息子がすやすやと寝返りをうっている時に、その子たちは、2度と目覚めることはないのです。
バースデイ・ドネーション
そんなわけで、みなさんにお願いです。
うちの息子へのバースデイドネーションを、全国の子どもたちへの虐待予防活動にください。
不条理で不平等なこの国の仕組みを、我々の時代で少しでも変えてやるために。
そして全ての子どもたちが、誕生日を笑って過ごせるように。
全国の児童虐待を予防する活動への寄付はこちらから。