駒崎 弘樹 公式ブログ 提言・解説・アイディア

みんなが保育園に行けるようになると、孤立と自殺が減って出生率が上がることが分かった件について

 

 すごい論文が出ましたっ!

 

 柴田 悠先生(京都大学大学院准教授 社会学者)の
“How does participation in nationwide standardized and subsidized early childhood education and care at age 0-2 years affect the social life in the adulthood?” ※1
(全国規模で標準化され補助された保育・幼児教育への0~2歳での参加は、成人後の社会生活にどのような影響を与えるか?)

 柴田先生は、0~2歳児の保育園利用について、『月刊公明』1月号の記事「0~2歳保育利用の就労要件緩和は急務」の中でこう言っています。

 

・子どもの言語発達遅延リスクが減る
・子どもの将来の情緒的孤立や自殺念慮を防げる
虐待リスクが減り、親の育児幸福感が高まる
・日本の出生率まで上がるかも

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 そう、0~2歳児の保育利用は、めちゃくちゃメリットが多いのです。

 

 

 僕らが提言してきた「みんなの保育園」の必要性を裏付けるデータを示していただけて嬉しいです!

【保育園を「みんなの保育園」に!】

 

 過去のブログ(https://www.komazaki.net/activity/2022/08/post12563/)でも書いていますが、

フローレンスが提言している「みんなの保育園」とは、

 

◆親の就労状況に関わらず
◆週1日~6日までお好きな頻度で
◆障害のある子どもでも

 

定期的に通える保育園です。

 

 

 現在の保育園は、共働き家庭のための保育園になっていて、専業主婦(夫)家庭はほぼ利用できません。

 

 

 専業主婦(夫)家庭は、孤独な育児に陥りやすく、虐待リスクも高いと言われています。専業主婦(夫)家庭も利用できる「みんなの保育園」が実現できれば、虐待リスクも減るんです。

 

 

 さらに、「みんなの保育園」が実現すると、出生率が 1.71 にまで上昇するという推計も出ています※2。

 

 

 それに、親の就労の有無によって、子どもにとっても多くのメリットがある集団保育を受けられるかどうかが決まるなんておかしいですよね?

 

 

 しかも、最近ニュースでもよく取り上げられる待機児童の解消と保育園の空き定員問題。この空き枠を活用すれば、十分受け入れのキャパはあるんです(参考https://florence.or.jp/news/2022/06/post52393/)。

 

 

 もう、これは「みんなの保育園」をやるっきゃないっ!!

【みんなで声をあげましょう!】

 

 僕らの提言活動の結果、ついに来年度から国のモデル事業として「みんなの保育園」がスタートします!

 

 

 やっとここまで来ましたが、戦後70年ほぼ変わらない保育政策を大きく転換させるためには、多くのみなさんの声が必要です!

 

 

 働く親のための保育園から、すべての子どものための保育園へ

 

 

 孤独な子育てで苦しむ社会から、みんなで子どもたちを育てる社会へ

 

 

 この取組みに共感してくれた方、ぜひ一緒に声をあげましょう!

 

 

 このアイデアと調査結果を、SNS等でどんどん拡散してもらえると嬉しいです!

 

 

 よろしくお願いしますっ!!!

 

 

※1 Shibata, Haruka, “How does participation in nationwide standardized and subsidized early childhood education and care at age 0-2 years affect the social life in the adulthood?” Available at SSRN: https://ssrn.com/abstract=4217245 (2022)

※2 Fukai, Taiyo, “Childcare availability and fertility,” Journal of the Japanese and International Economies, 43. (2017)

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