「ひとりじゃないよ PJ」主宰・小島慶子さん×フローレンス駒崎弘樹対談【シングルマザーの苦難は、根深い男尊女卑の歴史】
タレント、エッセイストなどマルチな活躍で幅広い年代にファンの多い小島慶子さん。
コロナ禍で困難を抱える「ひとり親家庭」をサポートするため小島さんらが発起人となり立ち上げた「ひとりじゃないよPJ」が話題です。
ひとりじゃないよ PJ
「困窮する女性や子どもの支援活動をしている団体を支え、広く寄付を呼びかけることが急務」
と考え、小島さんやNPO業界に詳しいプロフェッショナルが選んだ『女性や子どもたちを支援している団体』をサイトで紹介しています。
フローレンスの「新型コロナこども緊急支援プロジェクト」と、フローレンスが運営する「こども宅食応援団」も選出いただきました!
https://www.hitorijanai.org/supportgroup
今回、小島慶子さんとフローレンス代表/こども宅食応援団理事の駒崎弘樹の対談が実現しましたので、ぜひ動画をご覧ください。
対談の中から、少しだけ抜粋します・・・
小島:ひとりじゃないよプロジェクトは,特に女性とこどもの貧困について、社会課題として取り上げられる機会が少ないためテーマにしました。
駒崎さんは、シングルマザーや女性の問題が注目されにくい理由は何だと思いますか?
駒崎:根深い男尊女卑の構造があると思います。
たとえばひとり親一つの問題をとっても、歴史的には政治がなぜ動かなかったのかといえば、「すきで別れたんだから、そんな女性になぜ支援しなければならないのか」という封建的で男性上位的な思想から様々な意思決定がされてきたと思います。
私達の心に巣食う打破すべき価値観です。目の前で困っているこどもや女性に対して支えの手を差し伸べていく一方、こどもたちや女性の言葉や実情を政治や行政に届けるという両面の作戦をとっていかなければ。構造の部分を変えていく必要があります。
小島さん:ひとりじゃないよPJを通じて、既に寄付をしてくださっている人もいますし、これから考えている人もいると思いますが、寄付というかたちで世の中と関わるということに関してどうお考えですか?
駒崎:寄付は投票であり投資であると思っています。
投票というのは、こんな社会を作りたいということを意思表示すること。
投資というのは、そうした社会をつくるにあたってかかるお金をカバーすること。
リターンは、自分の望む社会とか社会問題の解決です。
そうした意味で、寄付は意思表示であり望む社会をつくっていく主体で積極的な行為だと思います。寄付という形で社会課題の解決に参画する自由や選択肢が我々にあると言えるのではないかと。
小島さん:お金を出すだけで体を動かしていないから無責任かな、と悩む人もいると思いますが?
駒崎:お気持ちはすごくよくわかります。
でも、支援現場にいる私達にとって、それ以上嬉しいことはないんです。
寄付をしてくださることに助けられています。
ひとり親や医療的ケア児から、お金をもらうことはできません。でも、食品や医療物資を用意して、当事者の方の手に届けるには、人件費や運送費がかかります。国からの補助制度が整うには何ヶ月もかかります。
今、目の前にいる人を緊急に助けるというのは、寄付がなければできないことです。
ひとりじゃないよPJの選出団体の中で、唯一「ふるさと納税」寄付が使える寄付先である「こども宅食応援団」。
2018年に設立し、経済的な理由などできびしい環境にあるご家庭に、食品をお届けしながら、見守る活動「こども宅食」を、全国に広めています。
保育園や小学校が一斉休園・休校となり栄養源だった給食が食べられなくなって数ヶ月、地域のこども食堂も活動が縮小する中、孤立する子育て家庭が増えています。
3年めとなる今年は、コロナ情勢下の緊急支援を進めながら、全国10団体と共にシングルマザーの家庭、生活の厳しい子育て家庭に、定期的に食品を届けていきます。
この活動は、全国の皆さんからの寄付で運営されており、ただいまふるさと納税の仕組みを使ってクラウドファンディングを実施しています。
※こども宅食応援団のガバメントクラウドファンディングは、NPO業界では社会貢献活動支援の聖地と呼ばれる佐賀県の甚大な協力で、「佐賀県ふるさと納税」の仕組みを導入しています。ふるさと納税は年末調整でほぼ全額控除されるため、2000円の手数料で数万単位の寄付ができる方法です。
ぜひ、ひとりじゃないよPJに賛同いただき、コロナ禍の国内親子を助ける活動に寄付をしてみたい!と思った方は、「こども宅食」の活動推進にぜひご参加ください。