駒崎 弘樹 公式ブログ ライフ・子育て

息子が7歳になりました&みなさんにお願い

 生まれたばかりの頃はポヨポヨだった息子も、今日で7歳になりました。

 最近は他の9割の小学生男子同様に、「うんこ」と「ちんこ」を5分に1回喚き散らし、1時間に1回は姉と喧嘩をし、1日に1回はパパにめっちゃ怒られて拗ねる、という日常を繰り返しています。

 

 男の子の子育ては女の子に比べて体感値で1.5倍くらい大変なのですが、良いところもあります。

 例えば、すぐに膝や背中に乗ってきて甘えてきたり。

 意外に年下の子に優しく、「赤ちゃん、かわいい」と可愛がったり。

 普段は斜に構えているのに、持久走大会で転んで上位を逃した時は号泣して悔しがったり。

 

 色々ありつつも、幸せに生きてくれているのでは無いかな、と思っています。

 

息子は、運が良かっただけ

 ただ、うちの息子はたまたま夫婦共働きの、一定の教育・所得水準の家に産まれてきたことで、特に何かを諦めることなく、生きられているに過ぎない、という現実も、一方であります。

 

 もし父母のうちどちらかがいなければ。

 もし残されたどちらかが、病気や精神疾患や事故等のトラブルにあってしまったら。

 もし就いている仕事が非正規だったら。

 たとえ父母が揃っていたとしても、父親が母親に恒常的に暴力を振るっていたとしたら。

 

 彼の人生は、今の彼の人生が持つ選択肢も自由も機会も、持ち得てはいなかったでしょう。

 

 これは単なる確率の問題で。

 ソーシャルゲームで言うところのガチャを。

 古くからの例えで言うなら、くじ引きを。

 

 産まれた瞬間に引かされて、その時のハンデがずっっっと人生にのしかかってくる、と。

 

 それってどうなの?

 

 「人生なんて、そんなもん。昔からそうだろ」と達観するのは簡単。

 

 でもそんな達観なんて、犬に食わせろ、と思う。

 

 僕はそのクソみたいに不条理で不平等な社会を、少しでもマシにして、子どもたちの世代に引き継ぎたいです。

 それこそが、この子に対する、真のプレゼントになるんじゃ無いか。

 そう思って、いや信じています。

 

 僕が、「こども宅食」っていう、厳しい環境の子どもたちの家庭に食品を届けながら、見守り、何かあったら相談に繋ぐアウトリーチの事業をやっているのも、そういう想いからです。

 家庭がどんな状況だろうと、社会の誰かが、君のもとまで行くよ。

 社会は、絶対に君を見捨てはしないんだ。

 

 そんな風に、変えていきたい。

 

 今、少しずつこの「こども宅食」の仕組みも、世の中に広がっています。

 佐賀・長崎・宮崎・京都・新潟と。ちょっとずつ。

 この流れを、加速したいと思います。

 

バースデイ・ドネーション

 そんなわけで、みなさんにお願いです。

 うちの息子のバースデイドネーションを、こども宅食の全国化にください。

 

 不条理で不平等なこの国の仕組みを、我々の時代で少しでも変えてやるために。

 そして全ての子どもたちが、誕生日を笑って過ごせるように。

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