駒崎 弘樹 公式ブログ 事業ニュース

「え、経理に申請いらないの!?」と聞いちゃう43歳会社員が、初めてふるさと納税をした理由とその体験記

ふるさと納税でこども宅食応援団に寄付をした佐々木さん(43)から、体験談の寄稿をいただきました。

とある日の、ふるさと納税やこども宅食応援団との出会いが、彼をどう変えたのか。

ぜひお読みください。

 

ふるさと納税ってお取り寄せ通販じゃないの?

 

こんにちは。都内でサラリーマンをしています、佐々木です。

先日、「こども宅食応援団」にふるさと納税で寄付をしました。人生、初ふるさと納税です。

ふるさと納税って、いっときブームになってTVで特集されてるのを観ました。

その時は、「全国各地から肉や魚や名産品をお取り寄せするシステム?」

「納税っていうからには何か税関連の手続きが必要?」

「そしたら会社の経理に相談しないと使えないんだろうか?」

アタマの中が「???」だらけだし、通販のメンドクサイ版みたいなイメージで、Amazonで1click!派の俺は興味なし、とスルーしていたんです。

 

でも、今さら人に聞けない「ふるさと納税」に初めてチャレンジした私の体験が、同じ気持ちのパパの背中を押すきっかけになればと思い、寄稿させていただきました!

 

 

意識低い系のパパだけれど

 

私は、妻と共働きで10歳と6歳の男子を子育て中のパパです。

とはいえ、家事も育児もこなす世間のイクメンパパと違って、会社で働く以外に子どもや家族のためになにかできているかって言ったら、胸を張れない毎日です。

 

職場はサビ残あたりまえのややブラック臭が香る中小企業なので、早く帰って子どもの勉強を見てやる時間もとれず。帰宅してから皿洗いや風呂洗いなどをやり、朝はゴミ出しと朝食の手伝いくらい……不本意ですね。

 

妻には「ねーイノッチってさ、ジ●ニーズなのに毎朝5時に起きて夜9時に子ども2人と一緒に寝る生活してるんだって、いいなあイノッチ」とイクメンじゃないことにも暗にイケメンじゃないことにも不満を言われるような、そんな私です。

でも、パパになってからはやはり子どもや育児に関わるニュースには敏感になりました。

 

私が、最近どうしても心をぎゅっと締められるように感じるのが、「子どもの虐待」そして「子どもの貧困」に関する日本国内のニュースでした。

 

息子たちと同じような年齢の子どもが、親による虐待で亡くなる。

息子たちと同じ時代に生きる子どもたちの、7人に1人が相対的貧困。

 

「SOSをどうして誰もキャッチできなかったんだろう?」

「どうして誰にもSOSを出さないのだろう?」

何度も同じような報道に触れる中で、私の中でそんな疑問が生じました。

 

事件を起こしたり貧困にある家庭は、特殊だから孤立しているのだろうか。最初はそう感じましたが、我が家だって虐待や貧困と本当は隣り合わせかもしれないと考えるようになりました。

たとえば妻が急に寝たきりになって、私が子育てと家事、仕事、看護を急に独りでやることになったら。限界の心身状態で、息子たちに手をあげることなく関われると言い切れるか。

また、万が一私が今いなくなったら、妻の年収は250万程なので「相対的貧困」ラインに非常に近くなる。

そしてそうなった時に、そんな状況だからこそ隠したいという心境になりはしないか。

 

息子たちには、親がどんな状況になっても健康と安全と教育を保証してあげたい。

子どもの虐待も子どもの貧困も、いま大人がなんとかしなきゃな……

 

そんな気持ちが募っていたものの、自分になにができるわけでもないしと思っていました。

 

しかし、偶然新聞で読んだのが「ふるさと納税」で社会や地域の問題を解決するために寄付を集める「ガバメントクラウドファンディング」という方法があるという情報。

 

最近はなにかと気取った横文字にすればいいと思って……。チッ

 

と、日常に潜む俺のオッサントラップに危うくかかりそうになりましたが、ネットで簡単に寄付できると書いてあり、ギリギリもちこたえ読み進めました。

記事には、犬猫の殺処分をゼロにする、とか、重要文化財を修復するため、といったプロジェクトが紹介されていました。

へー、ふるさと納税ってお取り寄せ通販じゃなかったんだ!

恥ずかしながら、こんなレベルだったんです。

 

心の霧が晴れるような出会い

 

記事で紹介されていた「ふるさとチョイス」というWEBページで、試しに検索窓に【こども 貧困】と入れてみました。

トップに表示されていて目についたのが、【こども宅食】プロジェクトでした。

親子のSOSに気づき、支えられる社会をつくりたい。

このキャッチコピーが、私の心の中にあった「SOS」というキーワードとリンクして、ハッとしました。

 

どんなプロジェクトかと内容を見てみると、私が解決したいと感じていた「子どもの虐待」にも「子どもの貧困」にもアプローチできる、画期的な仕組みのように思いました。

経済的に厳しい家庭を対象にしていて、LINEで申し込みすれば、無料で食品を届けるというサービスですが、定期的にスタッフが訪問するから見守りになるという仕組み。

そして、良いなと思ったのは、東京都文京区で既に成功実績のあるこのモデルを全国に展開しようとしているプロジェクトだというところ。

 

私は地方出身で、東京で子育てをしていながらも、自分の子どもの頃の体験と記憶はすべてローカルで形成されています。

 

例えば、金色の稲穂の絨毯がどこまでも広がる田んぼだらけの秋の風景。でも、あの美しいあぜ道を、明日のお米を心配しながら歩く親子がいるかもしれない、と今は想像するのです。

こどもの虐待や貧困は全国の問題だから、私は国内特定のエリアの親子だけを解決するプロジェクトじゃないところが、気に入りました。

いくつか他にもガバメントクラウドファンディングのプロジェクトのページを見ましたが、「こども宅食応援団」が一番私が考えていたことに近い気がしました。

 

え?!10万円も寄付できる?

 

とはいえ、小学校の時赤い羽根募金くらいしか寄付したことなんかない人間です。

そもそも我が家は他の家庭のために寄付ができるような、経済的余裕もない。

そして、致命的にめんどくさがりなので税金のあれこれ手続きとかムリムリ。

寄付なんて柄にもない。

やっぱ、よくわかんないしそっ閉じしよう。

 

オッサントラップ発動レベル急上昇!!(そろそろオッサンなる概念全体に失礼感がでてきました)

しかし、こども宅食応援団のぺージには丁寧にふるさと納税で寄付する方法が書いてありました。

 

ん?自己負担は2000円だけ?

『ふるさと納税は「いずれにせよ支払うことになる税金の一部について、自己負担額2,000円で、出身地に関係なく、好きな自治体に納め先を変更できる制度」。

 

寄附者の負担額は2,000円のみにも関わらず、支援先には数万円~数十万円もの寄附ができるというメリットがあります。税金の使い道に、皆さんの意志を反映することができるんです。』

 

年収によって、ふるさと納税できる金額枠が違うとのことで、金額シミュレーターもついていました!

 

私の年収、ざっくり700万なので試しに記入してみると・・・

じ、108,000円!?

 

数百円の寄付しかしたことない自分が、10万もの寄付ができるとな?

いや、正確に言うと2000円寄付したら10万円のインパクトでプロジェクトを応援できるっていう感じ。

 

とりあえず半信半疑の状態なので、半額の50000円やってみようと思いました。

【ふるさと納税で応援】のボタンを押して、金額を入力してみました。

 

そこからは驚きのスピードだったので、ワン・ツー・スリー!の華麗な3ステップをご覧ください。

①使い慣れたAmazonアカウントでログインできた!

②自動入力で会員登録も、寄付の申込みもあっという間にできました。

③実際のクレジット決済はYahoo!公金支払いのサイトに飛びます。

 

Amazonアカウントで会員登録させたのに、クレジット情報は手入力なんかい・・・

 

とは思いましたが、ここまできたら最後まで見届けたい、俺の初めてのふるさと納税寄付!

 

クレジットカード番号を入力して、支払うボタンを押しました。

行政の考えることだ、きっと延々とこの先まだまだ面倒な手続きがあるはずだ…!

 

と身構えましたが、画面はもう次には切り替わりません。

あれれ?これで終わりですか。

Amazonの1click!と大して変わらないストレスの無さ。

ちなみに、ワンストップ納税というのに申し込むと確定申告しなくていいらしいです。

確定申告文化に馴染みのない私のようなサラリーマンの皆さんには、ぜひワンストップ納税をオススメします。

 

あっけなく終わりました。ふるさと納税ブームに乗り遅れた43歳会社員オジサンの、初めてのふるさと納税寄付。

 

子育ては、社会みんなで

 

でも寄付ができたことで、胸が熱くなりました。

 

これで、日本のどこかでお米やお菓子を待っている家族に食料が届き、配送スタッフの方とのつながりが生まれるんだなって。

その活動に、わずかながら私も参加できたんだな、と。

 

我が家の家族がなんとか幸せに暮らせているのは、見えないところでたくさんの社会の仕組みやつながりに支えられているからだということにも、気づきました。

 

この国で子育てする親は、誰ひとり貧困や虐待に追い詰められてはいけない。

助け合いたいなって、そんな仲間意識が芽生えたのでした。

 

また、子育て中のパパとして、今回小さなアクションができたように身近にできることから探そうと感じました。

 

これからは職場の同僚を誘って飲みに行くのではなく、「今日は一緒に定時帰りしようぜ」と誘ってみます!

 

こども宅食応援団との出会いに感謝を込めて。

寄稿:

東京都杉並区・会社員 

佐々木(43歳)@ステマじゃないですよ

 

佐々木さんのふるさと納税体験、いかがでしたでしょうか。

 

ふるさと納税の出会いから、こんなに早くこども宅食に寄付いただいたり、意識の変化が起きていたなんて……!

 

寄稿をいただきスタッフ一同感動して、すぐに掲載の許諾をいただきました。

 

佐々木さんの寄稿にありましたとおり、ふるさと納税は実質2000円の負担と簡単な手続きで、気になるプロジェクトを支援することができます。

「こども宅食」は全て自己資金で運営をまかなっており、現在は「返礼品なしのふるさと納税」を財源として活動をしています。

 

この事業をさらに全国に広げていくためには、みなさんのご協力が必要です。ぜひご支援ください。

 

▼ご支援はこちらから

 

HOMEブログトップへ