Amazon Payでの寄付受付開始の裏にあった、アマゾンジャパン「ボランティアグループ」の想いとその先進性
2017年12月、フローレンスは日本のNPO法人では初となる、Amazon Payでの寄付受付を開始しました。
いちNPOであるフローレンスが、総合オンラインストアAmazon.co.jpが提供するAmazon Payという決済サービスを導入することができたその背景には、アマゾンジャパン合同会社の社内ボランディアグループの皆さんの存在がありました。
「自分たちが持っているリソースで、フローレンスさんのために何かできませんか?」
そんなお声がけをいただき、フローレンスが抱える事業課題と、それに対する解決策を、フローレンススタッフとボランティアグループの皆さんとでディスカッションしていき、たどり着いたひとつの選択肢がAmazon Payだったのです。
会社としてのCSRではなく、社員が有志でボランティアグループを立ち上げ、それが今回のような取り組みにつながるということは、他に事例もなかなかありません。
なぜ、有志のグループがアマゾンジャパンの社内に生まれたのか? メンバーの方々の想いとは?
ボランティアグループのリーダーの1人である河野優祐さんに話を伺いました。
(聞き手:フローレンス広報)
河野優祐さん
アマゾンジャパン合同会社 消費財事業本部 ペット用品事業部 マネージャー
社内ボランティアグループの立ち上げ人の1人。ご自身もフローレンスの寄付会員。
フローレンス広報(以下、広報):今回フローレンスがAmazon Payでの寄付決済導入を検討し始めたのは、アマゾンジャパン内のボランティアグループの皆さんからのアドバイスがあったことがきっかけでした。
私たちが抱えている、「寄付のハードルを下げたい」という課題に対して相談させていただいたところ、それならばAmazon Payが利用できるのではないかということで、ご担当の方につないでいただいたことが始まりでした。本当にありがたく思っています。
ボランティアグループの皆さんは、アマゾン社内ではどういった位置づけなのでしょうか?
アマゾンジャパン河野さん(以下、河野):グループがはじまったきっかけは、おもちゃ・ホビー事業部が主催している「Amazon知育・学習玩具大賞」で、駒崎さんにその審査員をしていただいたことでしたね。
一緒にアワードの取り組みをさせていただく中で、駒崎さんによる社会課題についてのお話に事業部の人間が影響を受けて、Amazonの社員で何かサポートできないか、ということでメンバーを募ったという経緯でした。
社員に一斉メールを送ったところ、共感してくれた人が集まってきてくれました。
広報:フローレンスを応援したい、という気持ちを持つ社員の方々が集まってきてくれたのですね。
河野:そうですね。業務としての取り組みではなくて、本当に自らの有志でというか、何人かの社員の気付きから動いていったという感じです。フローレンスさんが取り組む病児保育や障害児保育という課題に対して自分たちも何かできないだろうか、という漠然とした問題意識を、みんな共有しているというか。
広報:何人くらいの方が手をあげてくださったんでしょうか?
河野:最終的にメーリングリストに登録しているメンバーは数十人ほどいると思います。発足の際に全員で集まって役割を決め、あとはいくつかのグループに分かれて、得意な分野でなにかできないかというのをそれぞれ話して進めていました。
集まったメンバーで、社員による有志団体として、何ができるかを話し合って、いろいろな経緯がありましたが、実際にフローレンスさんにもお話を伺って、現状の課題を解決するために、まずはAmazon Payを紹介するのがいいんじゃないかと。
それで、導入の実現可能性についてディスカッションしたり、担当者につないだりということをさせていただきました。
広報:そんなに多くの人が呼びかけに応えてくれるのはすごいですね。
河野:はい、こんな風に誰でも手を挙げて仲間を集められる、リーダーシップを発揮できるというのは、社員全員がリーダーであるというアマゾンの企業文化によるところもあるのかなと思います。
広報:有志のメンバーで集まって、というのは面白いですね。
実際、会社に勤めながら、何か社会貢献の活動ができないかと思っている方は多いと思うんです。でも会社としてのCSRにしなきゃいけないとなると、一気にハードルが高くなる。有志で集まっているからこそ、本人たちで方向性を決めて動いていけるというのは素晴らしいと思います。
これからボランティアグループとしてやっていきたいと考えていることなどはありますか?
河野:たとえば「こんな社会課題がある、支援を必要としている人がいる」ということを、Amazonのサービスを活用して世の中に伝えていくというのは、私たちが貢献できることの一つなのではないかと思っています。
たとえば、東日本大震災や熊本地震のときにあった、ほしい物リストを使った寄付ですね。被災地の避難所・避難場所になっていた小学校の体育館などで、必要としている物資を「〇〇体育館のほしい物リスト」としてオープンにして、そのほしい物リストをご覧になったお客様が直接物資を買って送れる、というのがありました。
ほしい物リストという機能、地球上で最も豊富な品揃えとそれをお届けするサービス、また非常に多くのお客様が全世界で利用してくださっているというリーチ力、こういった点はAmazonがお客様のために日々改善をし、注力している点です。こういったAmazonがご提供しているサービスを、社会問題解決のために活用していけたらすごく面白いのではないかと思っています。
今回Amazon Payの導入から協働がスタートしていますが、お金の寄付だけではなく、いろいろな形で貢献できることがあればボランティアグループで推進していけたらいいなと思います。
広報:会社としての強みを、個々の社員や有志グループで活用し、社会のために役立てていくというのは、とても先進的ですね……!
河野:私たちひとりひとりの有志の社員が、こういったAmazonらしさを、社外課題としっかり結びつけて考えていくということを、ボランティアグループのなかで議論しながら進めていけたらと思っています。
私自身もフローレンスの寄付会員ですが、同時に企業に所属して働く一員でもあります。個人として、また職業人としてもフローレンスを支援していけるというのは、とても嬉しく思います。これからも、Amazonボランティアグループとともに、フローレンスさんの社会課題解決をいろいろな形で応援していきたいです。
広報:ありがとうございました!
(インタビューはここまで)
今回のAmazon Pay導入の背景には、想いが人から人に伝播し、ボトムアップで立ち上がった支援のムーブメントがありました。
企業のCSR活動に注目が集まる昨今、「なにか社会貢献の取り組みをしたいけれど、会社のCSRでやるのはちょっと難しそうだしな……」などと感じている方もいるのではないでしょうか。
今回のような事例は、そんな想いを持つ方にとっての、ひとつの選択肢になるかもしれません。
有志のグループが、そのリソースやスキルを最大限に活用し、NPOを支援していくというのはとても先進的な取り組みです。アマゾンジャパンのボランティアグループの皆さんに、改めて、この場をお借りしてお礼を申し上げます。本当にありがとうございます!
また、このつながりは、これで終わりではありません。これからも、親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する同志として、ともに走っていきたいと思います。
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