インクルーシブなハロウィンと障害児保育についてなんとなく思うこと
フローレンスでは、ハロウィンには全社員で、運営する「おうち保育園」(小規模認可)「みんなのみらいをつくる保育園」(認可保育所)「障害児保育園ヘレン」等に仮装して訪れます。
僕も例に漏れず行くのですが、今年は「おやこ基地シブヤ」内の「みんなのみらいをつくる保育園」と「障害児保育園ヘレン」に。
ガチャピンとグーフィーとピーターパンという、全くコンセプトの統一性が無い面々で、繰り出していきました。
子どもたちに「トリックオアトリート」と言ってもらって、お菓子を渡す、というだけのものですが、なまはげ的な迫力で、泣いちゃう子ども達もいて、盛り上がります。
そんなハロウィンイベント、認可保育所の健常児も、ヘレンの医ケアのある子も一緒に参加しました。
【インクルーシブであることの意味】
インクルーシブ保育は、健常児にとっては、早期からの人間の多様なあり方への感受性を育て、それが偏見や無理解を防いでいくことに。
そして障害児にとっては、環境の中で、より多くの刺激や多様性を感じられ、発達にとってプラスとなる機能があります。
しかし、機能の前に、そもそも「世の中いろんな人がいるんだから」、保育園もいろんな子がいて良いし、いるべきなのではないか、と。
保育や教育が社会と地続きなものであるならば、社会の多様性を望むのであれば、保育や教育の中にも多様性が内在すること、いや多様性が埋め込まれていることが望ましいのではないか、と。そう思うわけです。
【障害児保育の未来】
今は制度的に「障害児保育園ヘレン」は認可保育所とは別の制度を使わざるを得ませんが、そのうちヘレンが認可保育所に埋め込まれる形となっていくことが望ましいと思っています。
当然、感染性疾患に弱い子どもの場合等は、設備的配慮がなされていく必要があるので、全ての事例においてインクルーシブである「べき」というニュアンスは適当ではありませんが、それでも可能な限りは通常の認可保育所等が障害児等の多様性への対応能力がアドオンされていく未来を、目指して行くべきだと思っています。
パソコンのメタファーだと、OSのアップグレードによって、これまで対応できなかったバグが修正される、あるいは新しい機能がついていくようなものですね。保育園のOSがアップグレードされていくようなイメージです。
障害児保育園ヘレンや、障害児訪問保育アニーで培った、重度の障害児の保育のノウハウは、研修パッケージの形にしていき、伝播させていけたらと思います。
それはあたかも、ソフトウェアをオープンソースで配布していって、各PCがそれをインストールすることで、アップグレードが可能になっていくように。
そんな日を目指し、実践を積み重ねていけたらと思います。