子どもの貧困問題を解決する「こども宅食」事業を始めます
現在、「子どもの貧困」問題が進行し、子どもたちの7人に1人が貧困状態にあります。しかし政府もなかなか効果的な策が取れずにいます。
その「子どもの貧困」問題を解決しよう!という事業を立ち上げることにしたことを、本日、厚労省記者クラブで発表しました。
【事業を始める想い】
僕たちがひとり親支援活動を続けていく中で、ある区の担当者の方と雑談した時のことです。彼女はこんな話をしてくれました。
「この前、あるひとり親のお宅に訪問したんですね。3歳の男の子と母親の二人で暮らしているのですが、お母さんに心の病気があって、お部屋はゴミ袋が散乱して、足の踏み場もないくらい散らかってしまっていたんです。
3歳のお子さんは、そのお部屋の中でそれでも楽しそうに遊んでいたんですが、何度も耳を触るしぐさをするんです。
おかしいな、と思って耳の中を見てみたら・・・。そこにゴキブリがいたのです。
ゴキブリは前には進めるけど、後ろには進めないそうで、耳の中に入ったままになっていたようです。」
この話を聞いて、僕はその時、同じく3歳だった息子の顔と、その見も知らぬ男の子の顔が重なり、不覚にも涙してしまいました。
日本の子どもの貧困は、周囲からは、見えていない。隣がゴミだらけで子どもが遊んでいたとしても、誰も気づかない。だから「申請してくれたら、相談に乗りますよ」という通常の行政の支援も、届かない。
これが、そのエピソードが僕に教えてくれたことでした。
待ってるだけじゃダメだ。誰かが、何かの形で支援を届けにいかなきゃ。そして子ども達が抱える課題に、一刻も早く気づかないと。
そう思ったのです。
そして相談窓口で待っているだけではなくて、自分たちからドアをノックしに行くことを通じて、繋がりを創ってはいけまいか。
そう考え、我々は日本でもとても珍しい、子ども達のための、新しいセーフティネットを創ることにしたのです。
【「こども宅食」で子どもの貧困問題解決へ】
そうした経緯から今回、支援を必要とする家庭の子どもたちに、企業から寄付してもらった食料を届けに行くという「こども宅食」事業を立ち上げることにしました。
子どもたちの家庭とはLINEで繋がり、そこから困っていることの相談やソーシャルワークにつなげることができる仕組みです。
事業を行うのはフローレンスだけではありません。
企業からの食品寄付を募るのは、東日本大震災の時に多くの企業と被災地を繋げた一般社団RCF。寄付いただいた食品を丁寧に選り分けて届けるのは、無料学習塾を運営する、NPO法人キッズドアと西濃運輸さんのグループ企業、ココネット。家庭への支援ニーズ調査や事業の成果評価を行うのは日本ファンドレイジング協会。立ち上げ費用の一部支援を村上財団。そして民間事業者ではどう頑張ってもリーチできない、支援が必要な世帯に情報を届けるのは文京区。
このように、企業・NPO・財団・行政が対等にチームを組んで、ゴールと成果指標を共有していく、「コレクティブ・インパクト」という手法によって、一団体だけでは出せないインパクトを出そうとしています。
【どうやって回すの?】
この仕組み、文京区の成澤区長に協力してもらって、ふるさと納税の窓口を開いてもらいました。つまり、文京区にふるさと納税すると、「こども宅食」のプロジェクトに全額寄付がいく、という仕組みです。
補助金は使わず、子どもの貧困に胸を痛める国民一人一人のふるさと納税(返礼品なし)で運営する、という仕組みになっています。
ふるさと納税はクラウドファンディングみたいにWEBから可能で、しかも地元の自治体に払わなくてはならない住民税を、好きな自治体にスライドできる仕組みなので、寄付者に損はほぼありません。(正確には2000円だけ)
ふるさと納税サイト(こども宅食ページ)
【目指せ全国へ】
文京区というと裕福な地区というイメージがあるかもしれませんが、支援を必要とする就学援助世帯は約1000世帯います。
初年度は150世帯、3年以内に1000世帯をカバー。そして文京区でモデルが成功したら、日本全国の自治体やNPOにノウハウを広げ、子どもの貧困問題を日本中で解決していきたいと思います。
皆さんにお願いしたいのは、2つです。
【お願いしたいこと】
①熱く拡散してください
皆さんの子どもたちへの思いのメッセージを付けて、それをTwitterやFBで拡散ください。我々はただ子どもの貧困を嘆いているだけの存在ではありません。行動によって、事態は変化させられます。皆さんが拡散してくださることは、変化の最初の一歩となります。
②ふるさと納税してください
WEBからふるさと納税(寄付)できます。ほぼ100%控除なので、住民税で支払う予定の分、スライドできます。
年収600万円の方だったら、約7万円の住民税は、いずれにせよ払わなくてはならないので、そのうちの一部(全部でも)を我々に託してください。
牛肉やパソコンはお返しできませんが、子どもたちの未来は変えられます。
ふるさと納税サイト(こども宅食ページ)
みなさん、僕たちに力を貸してください。