少子化はどれだけヤバいのか、数字でつかもう
先日書いた保育所の歴史が意外にも好評でした。誰もが知っているテーマの基礎部分って実は大事だな、と改めて感じました。というわけで、今回は少子化です。
◎200年後は今の東京都くらいの人口に
(出典: http://p.tl/FK5d-)
現在の合計特殊出生率(TFR)が1.39ですが、だいたい今のままの現実的なライン(1.35)で考えたのが、青い線です。
2200年には人口約1200万人と、今の10分の1になります。2013年現在の東京都民人口程度です。
一方で、フランスやスウェーデンレベルの合計特殊出生率(TFR)2.1にできると、1億人程度で均衡できます。(赤や紫の線)
◎2055年に人口に占める高齢者の割合が4割
人口に占める高齢者の割合を高齢化率といいますが、TFRが1.35だと、高齢化率が4割までいきます。人口のうち4割が高齢者の社会は、世界史上いまだかつて存在したことがないそうです。
ただ、TFRが2.1に行くと、高齢化率は26.7%と、今と大差ない数値で安定してくれます。
◎フランスとスウェーデンは長年に渡る努力で約2に回復
色々と頑張って、フランス先輩とスウェーデン先輩は、それぞれ2.01(2010年)、1.98(2010年)まで持ち直しました。
ということで、「少子化は避けられない」という運命論は誤り。
◎じゃあ外国と何が違うのよ?それは「金」です。
ご覧下さい、お金の投入量を。少子化だっつってんのに、諸外国に比べて少なすぎる予算。
高齢者予算と比べてみましょう。
はい、この通り。
高齢者と家族(こども)の社会保障給付費の差は11対1。先進国の中では最悪レベルの高齢者偏重です。
この予算構造を変えて、子どもや子育てに集中投資する構造改革を成し遂げることが、少子化打開におけるシンプルな手法だと考えられます。
◎寂しくない(笑)日本だけじゃない
アジアの国々は、みんな日本の背中を追いかけています。
ということは、我々がここで逆転していくことによって、アジアの少子化に対し、解を提供できるようになる、ということです。
自国を救うことで、アジアの星になれるのです。
というようにデータを見ると、我々がしなくてはならないことは明白なように思いますが、皆さん如何思われますでしょうか?
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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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