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子ども子育て関連三法シンポジウムのメモ


8月23日に保育システム研究所代表の吉田さんとパネルでご一緒し、壇上からtweetしたのですが、記録のためにまとめて掲載します。


吉田さんは保育業界の中では専門家中の専門家。ご一緒できて非常に勉強なりました。もちろんtweetは走り書きみたいなものなので、齟齬や食い違いがあったら、全て僕の責任ですので、あしからず。子ども子育て関連三法にご興味がある方は、流し読みしてみてください。
—以下tweet—-
保育システム研究所代表吉田正幸さん:「子ども・子育て支援の同行と今後の課題〜問われる保育の質と子どもの生活保障〜」で話します。
posted at 18:15:56
吉田代表:なぜ子ども・子育て制度改革が必要だったか。①社会の大規模な変化②子どもの貧困が広がる中、幼児教育の必要性増大③子どもを中心として、子育てする家庭をますます社会で支えなくてはならなくなった。
posted at 18:17:22
吉田代表:今回の子ども子育て関連3法案について。基本的な方向性は3つ。①総合こども園は名前だけなくなったが、事実上の中身は総合こども園②「給付」を大きく整理。従前は保育所色のお金と幼稚園色のお金があって、保育所色のお金は幼稚園には流せなかった。しかしこれを「子ども色」にした
posted at 18:20:37
吉田代表:また、地域型給付。かつての保育ママを発展させ、小規模保育に。また、アウトリーチできる居宅訪問型を可能に。
posted at 18:22:33
吉田代表:③様々な地域の子ども・子育て支援策を市町村ベースで。消費税の中から追加財源7000億、既存財源から3000億程度、新たに1兆円程度の子ども・子育てに投入しよう、という形。子ども・子育てに関して、内閣府が一元的に対応していく。
posted at 18:24:15
吉田代表:今後は中心になるのは基礎自治体。基礎自治体のカウンターパートは内閣府。更に、「子ども・子育て会議」を設置。子ども・子育て関係者からなる会議を行い、子どもに関する施策の運営プロセスに関わっていく。市区町村にも自治体版「子ども・子育て会議」を置くようになる。
posted at 18:26:02
吉田代表:少し各論の話をします。保育所の入所要件「保育に欠ける」をやめる。0か1かじゃなくて、保育の必要性を段階ごとに把握するように。現状「保育に欠ける」の判断はバラバラ。しかしこれから非正規雇用は増加する。そういう方々は「保育に欠ける」or欠けないで、判断できるのかというと無理
posted at 18:27:49
吉田代表:フルタイムであったら例えば11時間、パートタイムだったら6〜7時間、というように認定していく。施設型給付、というのは施設にいきなりお金が入るのではなく、保育費用保障を個人給付します。実際に現金が個人に行くわけではないが。施設補助から個人補助に。
posted at 18:31:18
吉田代表:3法案が動き出した時、幼稚園は3つの選択肢がある。①今のまま私学助成をもらう幼稚園でいる②やること変わらないが、手を挙げて市区町村所管で個人給付をもらう幼稚園③認定こども園(幼稚園型・幼保連携型)になる。
posted at 18:33:18
吉田代表:個人給付の世界は、民間保育所には、適用されない。保育団体の反対ゆえか。市町村が保育の実施主体で、市町村から委託で行う、今のままの仕組み。
posted at 18:34:49
吉田代表:市区町村は子ども・子育て計画を作らなくてはいけない。5年毎に見直し。そのためには、市区町村が(今までやってない)「ニーズ調査」をしないといけなくなる。一時保育・病児保育・広場などの子育て支援、などなど。
posted at 18:37:16
吉田代表:市区町村は、ニーズ・潜在ニーズを調査し、事業計画をつくらないといけない。それが国への請求書代わりになる。それを企画・チェックするのが自治体版子ども・子育て会議。
posted at 18:38:51
吉田代表:認定こども園には4つ種類が。幼保連携型・幼稚園型・保育所型・地域裁量型。このうち幼保連携型認定こども園を実質総合こども園化する。どうなるかというと、施設は学校教育法に基づくし、児童福祉法にも基づくように。職員は「保育教諭」に。
posted at 19:23:22
吉田代表:もともと民主党は「指定制」という案を出していた。認可との違いは、認可は基準に合格していても、自治体が認めないと取れない。自治体が抑制していたのが待機児童の原因の一つだった。それを指定制にしようとしていたが、名前はなくなったが、実質的指定制へ。
posted at 19:25:14
吉田代表:子ども・子育て新システム、制度改革は三党協議を経て、8割生き残ったという印象。名前は違うが、実質的に大幅に変化する。
posted at 19:26:30
吉田代表:子ども子育て会議について。次世代行動計画会議と同じようになっていくだろう。次世代行動計画会議も、お飾りな自治体もあるし、血の通った会議もあるし。同様の形になっていくだろう。
posted at 19:27:35
吉田代表:(「この法案で待機児童が解消するか?」への答え)解消しない。というよりも、10年後はこどもが減るので勝手に解消する。しかしここ5年〜10年は非正規雇用が増大するので保育所増設は必要だ。問題は10年後、こどもがいない中で保育所は過当競争になり、がら空きになる。
posted at 19:36:47
吉田代表:施設の認可園をたくさん増やしている自治体は多いが、10年後の「ポスト待機児童問題」を考えると、認証保育や小規模保育などで広げていかないと、非常に大きな問題になるだろう。10年後まで考えている自治体はあまりない。担当者は10年後にはいないからだ。
posted at 19:39:16
吉田代表:保育の質について。「保育の質」や「子どものため」を変わりたくないことの言い訳に使っている人もいるが、よくない。保育と教育は本質的にはずれていない。もともと、保護教育の略だった。今は養護+教育=保育と言われいてる。
posted at 20:00:35
吉田代表:発想を転換させよう。子どもたちのライフスタイルは違っていて当たり前。多様で良いんだ。その前提から保育を組み立てるべき。デイリープログラムの中にコアタイムをつくり、そこにはきちんと教育的要素を入れていこう。例えばプロジェクト保育や異年齢保育など。
—tweet終了—
ふだんは保育業界の方々とはまるで意見が合わないことが度々なのですが、吉田さんとはほぼ意見が一致し、心強かったです。
子ども子育て関連三法によって、保育業界は大きく変わっていきます。制度の変わり目に合わせて、新たな保育に関するビジョンを創りあげていかなくてはいけない時期に、来ているのではないかと思っています。
参考:子ども子育て関連三法案の説明PDF
 ※ただし三党合意による変更前のもの



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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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