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荒木英士さんの寄付により石巻で無料夏期冬季講習が可能に!


志高きビジネスマンの方の寄付によって、被災地における学習支援を、より手厚く行うことができることになりました。

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荒木さんはインターネット企業にお勤めで、アメリカで現地法人を立ち上げる等、凄腕ビジネスマンです。
海外にいる間に震災が起こり、遠く離れた環境でどう被災地を支援できるのか、どうやったら短期的、物理的な復興だけでなく未来につながる支援ができるのか、考えていたそうです。
その思いをフローレンスの希望のゼミに託して下さいました。
荒木さんからの寄付によって、無料の夏期講習・冬期講習を石巻渡波地区でできることになりました。
これは、非常に意義深いことです。
ユニセフの畠山勝太氏の小論文から抜粋しましょう。

「とくに長期休暇中の介入は重要である。アメリカで、貧困層の児童に対する、就学前教育による介入の効果を検証しようとした論文は、就学前教育修了時には就学前教育の効果が認められるものの、就学前教育終了から小学校入学までの長期休暇中の貧困層の家庭教育がきわめて不十分であるために、小学校入学時には就学前教育の効果が大幅に減少してしまい、1年生と2年生のあいだの長期休暇を経験したころにはそれが消滅してしまう、という問題があることが明らかにされている。
つまり、アメリカでは低学力児童に長期休暇をどのように過ごさせるかが、低学力児童の学力向上を考える上で肝要、ということである。日本でも、低学力層と家庭の教育力が弱い低所得者層がかなりリンクしていると考えられるため、長期休暇中の学習活動を家庭教育にすべて委ねるのではなく、学校教育が特別補講の導入などで積極的に介入することにより、低学力層の子どもたちの学力改善にある程度の効果が期待できると考えられる。」

長期の休みにおける学習時間の減少による学力の低下、それに対する補講による問題解決手法は、アメリカで成功している教育プログラム、KIPP(Knowledge is Power Program)等でも成果を出しています。
被災によって経済力や家庭での教育力にダメージを受けた家庭に、無料の補講ができることは、地域の学力を回復させるのに、非常にパワフルな手段です。
今回、一人の志のある個人の尽力によって、地域の学力を高める機会を与えられたことを、本当に嬉しく思います。
そして、荒木英士氏に、心からの感謝を申し上げたいと思います。



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