被災地から東京に避難されている子育て家庭への、無償一時保育を始めました
東日本大震災による被災地から東京への避難者数は約7,000人。フローレンスは、そんな避難家庭への一時保育サポートに取り組み始めました。
慣れない東京で仕事を探したり、就職のための講習を受けたりしたいが、その間、子どもを見てくれる人がいない。そんな避難者の方々のために、病児保育の経験を生かし一時保育を無料で行います。
きっかけは、千代田区社会福祉協議会からのご紹介。福島から東京に避難していらしたご家族のお子様(3姉妹)の定期的な一時保育を7月初旬に行い始めました。
このご家族は、お母様とお子様だけが東京に避難され、お父様は地元に残り仕事を続けていらっしゃるため、一家が離れて暮らしています。東京に避難してからも、一時避難所には滞在期限があるため、都内各所を転々とする落ち着かない毎日。現在は某ホテルに滞在していますが、ここもあと2週間で別の場所に移ることになります。
保育当日は、朝9時より保育者2名を滞在先に派遣。午前中、部屋で工作をしたあとは、近所の小学校で暑いのも忘れて一輪車で夢中で遊びました。午後は、同じホテルに避難しているお友達と部屋で劇をしたり、トランプをしたり。
七夕で短冊を書いたという話になったときのこと。2番目のお子様がひときわ大きな声で、「早く家族5人が一緒に過ごせますように、って書いたの」。また、一番下のお子様のお昼寝の時にカーテンを閉めたところ、「暗い所は怖いからカーテンを閉めないで!」。ちょっとした一言に子どもの心の傷が垣間見えます。
お母様は18時に帰宅。長時間の保育でしたが、無事終了しました。1日を終え保育者は、「我慢を強いられる毎日で、小さいながらもストレスが積み重なっているだろうから、まずは気持ちを受け止めることを大切にし、不安感を緩和できれば」と、話していました。終了時に子どもたちが、「帰っちゃいやだー!」と駄々をこねていたところをみると、保育者の気持ちは伝わっていたようです。
2回目以降の保育は、別の避難所に引っ越してからとなり、子どもたちに過度な負担がかからないかが心配されますが、今回と同じ保育者が伺うことで、ひとときでも楽しく過ごしてもらえたらと願っています。
フローレンスの専門は病児保育ですが、今後も被災した子どもたちの心に寄り添う一時保育を一定期間の間、広げていくつもりです。一時保育を必要とされている被災者の方(23区内滞在)は、フローレンス事務局までご連絡下さい。
●連絡先
NPO法人フローレンス
メールアドレス:info[at]florence.or.jp
件名:「避難家庭保育サポート希望」
本文中に必要な情報
①お名前
②連絡先電話番号
③保育を必要とする子どもの名前と年齢
④保育希望日・希望時間
⑤現在滞在中の場所
⑥保育を必要とする理由
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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
PCサイト http://www.florence.or.jp/
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