【大手小町】苦手な料理とイノベーション(後半)
「正統的周辺参加」とは以下のような理論である。
アフリカの仕立屋は徒弟制なのだが、新人は衣服の作製工程の「一番最後の部分」(ボタンつけ等、簡易な作業)から経験していき、熟練していくにつれ、どんどん最初の方の作業工程(重要な作業)に遡って仕事を覚えていく、というものである。これを現代の企業の営業で例えると、新人には先輩がほとんど決めた案件の、最後の契約書のハンコ押しの部分からやらせていって、徐々にクロージング、プレゼン、アポ取り、と遡らせて仕事を覚えさせる方が、人材育成としては効果的だ、という理論だ。(しばしばアポ取りからやらせる企業が多いが。)
この研究は、最後の工程から行うことによって、作業の全体像を頭の中で描けるのと、達成感を味わえることが人材育成には重要な決め手になってくる、という示唆を与えてくれている。
まさに図らずも料理においても、この「正統的周辺参加」的な経験を自らが体験し、効果を得たのだった。
そして閃いた。仕事で有効な理論は、家事にも有効なのでは!? 仕事も家事も、マネジメントという意味では一緒だ。対象が会社か家かの違いなだけだ。ならば、仕事を愛せる男性は、家事をも愛せる可能性を秘めているのではないだろうか・・・!
では、世の男性の多くが家事を忌み嫌うのは何故だろうか?それは仕事と違い、家事にはゴール(目標)がないからではないだろうか。常に発展し拡大し、夢を追える仕事と違い、家事は延々と続く、穴を掘って埋める作業のようなもの、と認識しているからではなかろうか。
ならば家事にもゴール(目標)を設定すれば良いのだ。例えば「掃除の生産性を2倍にする」であるとか「料理のレパートリーを昨月比40%増させる」とかである。
このメソッドを確立すれば、日本の男性の家事への苦手意識を克服することが可能になるやもしれぬ!
と一人で盛り上がっていたところ、鍋が吹きこぼれた。
日本の男性の前に、まずは自分が料理をできるようになるが先決なのは、言うまでもない。
—————————————————————-
当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
PCサイト http://www.florence.or.jp/
携帯サイト http://www.florence.or.jp/m/index.htm
病児保育で困っている、サービスを希望するという方は、
こちらのフローレンス本体のページから、お申し込み下さい。http://www.florence.or.jp/
我が子が待機児童になってしまって困っている方は、
「おうち保育園」でお預かりができるかも知れません。
http://www.ouchi-hoikuen.jp/
フ ローレンスのサービスエリアは東京23区の足立区/板橋区/江戸川区/江東区/品川区/渋谷区/新宿区/杉並区/墨田区/台東区/中央区/千代田区/豊島 区/中野区/文京区/港区/目黒区/荒川区/大田区/世田谷区/葛飾区/北区/練馬区 に加えて、千葉県浦安市・神奈川県川崎市です。
ひとり親への超安価な病児保育サービス「ひとり親パック」に共鳴し、寄付を
して下さる!という方は、下記のフォームでお申し込みください。
http://www.florence.or.jp/corp/fr/fundraiser/
ワークライフバランスや男女共同参画、ソーシャルビジネスについての
講演を依頼されたい企業、自治体、メディアの方々は
↓からお申し込み下さい。
http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_kouen.htm
フローレンスへのインターンを希望される学生は、
NPO法人ETIC.の細田さん宛にご連絡頂ければと思います。
いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
————————————————————