23区の区長の平均年齢がヤバい
統一地方選が始まったので、地元東京都の区長のことを調べてみました。
基礎自治体の首長(区長とか市長のこと)は、大統領的な権限を持っていて、首長が変わるとその町が変わる、と言われているためです。
そしたら、あれ・・・と思ったんですね。
なんか、みんな、ご高齢過ぎじゃない??
いや、高齢でも良いんですよ。長生きは良いことです。
でも、東京23区の平均年齢は、44.27歳です。
あまりにもかけ離れていると、民意をしっかりとすくいあげたり、時代の変化への対応速度が落ちちゃわないかな、と。
でも印象論で語っててもダメだから、調べてみよう、とwikipediaから引っ張ってきた年齢をしこしこスプレッドシートに貼ってみました。
【平均年齢66.9歳・一番多いのが70代】
すると、平均年齢66.9歳!
中央値は70歳。
最年長は僕が住む北区の花川さんで83歳。
最年少は新宿区の吉住さんで46歳。
一番多い年代は70代で約39%です。約4割!
繰り返しますが、東京都の平均年齢は約44歳です。ずいぶんな開きがあります。
【女性は1人】
年齢もちょっとこれは・・・なんですが、更にまずいのは、女性が1人だけ、ということです。
23分の1なので、4%です。
良いですか?東京都の男女比は約1:1です。約50%が男性で、残りの50%が女性です。半々ですよね、普通は。
4%ですよ。おかしいでしょ、これは。
【原因は我々】
なぜこういうことが起きるのでしょうか。
それは我々区民が、高齢の男性を選んでいるからです。
女性議員の少なさは別稿で詳細を語ることにして、首長の高齢化については、「我々投票権を持つ区民自体の姿が反映されているから」という仮説が自分的にはしっくりきます。
(出典: http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/election/nendaibetuchousa/tochiji-nendaibetu2014/ )
こちらは都民の年代別投票率ですが、70代が最も投票率が高く、20代が最も少なく、ほぼ年齢が上がるにつれて投票率が上がる構造になっています。
20代と70代の投票率の差は2倍以上です。
ということは、70代の区長がマジョリティになるのも、分かろうというものです。最も投票に熱心(区政に関心がある)層が、同世代を選んでいるのです。
【意外にも有権者人口が最も多いのは40代】
これぞシルバー民主主義、と思われたかもしれません。
しかし、意外なことに、有権者人口自体では東京都は40代が最も多いのです。
(グラフの出典はこちら http://longlow.hatenablog.com/entry/20160726/p1)
なので、人口の問題というよりは、若年・子育て層が投票に行けば良いだけの問題、ということになるではないでしょうか。
【まとめ】
東京都の23区のトップが平均年齢とかけ離れている現状。
「まあいいんじゃん、別に」と思われる方も多いでしょう。
ただ、それで割を確実に食っているのは、若い世代と子ども達だ、ということはお忘れなく。
保育園を増やすのも、学童を増やすのも、小学校のいじめをなくすのも、中学校の給食を出すか出さないか決めるのも、子どもが虐待で死なないようにするのも、区のトップの仕事なので。
そしてやろうと思えば若返りもできる、というのは人口が「まだ」30代・40代が多いという数字を見ればお分かりになろうかと思います。
でもそれも、我々若年世代が投票所に足を運ぶかどうか、にかかっている、というわけでした。
統一地方選をきっかけに、考えてみるのも良いかも知れません。この現実を。