【大手小町】夜泣き攻防戦(後半)
ぐるんぐるん体をくねらせ絶叫と共に僕に何かを訴える娘(生後1週間)。
「どうしたんでちゅかー?」ととりあえず抱っこしてみるが、手足をばたつかせ「違う、違う、そうじゃないぞ、親父!」とでも言わんばかりだ。
産院で言われたように、横抱き、縦抱き、色々やってみるが、「ぴぎゃあぴぎゃあ」は止まらない。手に余り、「なあ、パパの一体何が気に入らないんだい?ひょっとして加齢臭か?」と聞いたところ、返事が返ってくるわけもなし。
ふと見ると、おむつの真ん中に青い線が入っているではないか。いつも黄色の線が青くなると、「用を足しました」というサインなのだ。
そうか、これだったのか、娘よ。
急いでおむつを外すと、緑色の便が残されている。急いで「おしりシャワー」なる小さな容器を押し、水を噴射。きれいに洗いながした後、ウエットティッシュでふきとり、新しいおむつをセット。
見ると娘はうそのように静まり、つぶらな瞳でこちらを見ている。
まるで「ありがとうパパ、だいちゅき」と言ってくれているようじゃないか。
僕は娘を抱きしめた。そうだ、お前が泣くには、それなりの意味があるんだよな。
お前はパパに一生懸命教えてくれようとしている。
それにパパが気付けばいいだけなんだ。ありがとう、娘よ。
娘はすやすやと寝入ろうとしていた。
よかった、僕も寝よう。目を閉じ、少し娘のことを考え、いつの間に眠りの底に引きずり込まれた。
夢の中で小学生くらいに成長した娘が「パパ大好き」と言ってこっちに腕を広げて駆け寄ってくる。僕は笑顔で手を広げて彼女を抱きしめようとした。
その刹那(せつな)、近寄ってくる娘が言った。
「フンガフンガフンガフンガ・・・」
目を開けると隣の娘が僕を凝視して、何かをアピールしている。
時計を見ると、さっきのおむつ替えから2時間しか経っていない。
「どうしたんでしゅかー??」
僕は精一杯の笑顔で娘に語りかけた。
そして、朝まで2時間起きにこうして起きるだろうことを、覚悟した。
—————————————————————-
当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
PCサイト http://www.florence.or.jp/
携帯サイト http://www.florence.or.jp/m/index.htm
病児保育で困っている、サービスを希望するという方は、
こちらのフローレンス本体のページから、お申し込み下さい。http://www.florence.or.jp/
我が子が待機児童になってしまって困っている方は、
「おうち保育園」でお預かりができるかも知れません。
http://www.ouchi-hoikuen.jp/
フローレンスのサービスエリアは東京23区の足立区/板橋区/江戸川区/江東区/品川区/渋谷区/新宿区/杉並区/墨田区/台東区/中央区/千代田区/豊島区/中野区/文京区/港区/目黒区/荒川区/大田区/世田谷区/葛飾区/北区/練馬区 に加えて、千葉県浦安市・神奈川県川崎市です。
ひとり親への超安価な病児保育サービス「ひとり親パック」に共鳴し、寄付を
して下さる!という方は、下記のフォームでお申し込みください。
http://www.florence.or.jp/corp/fr/fundraiser/
ワークライフバランスや男女共同参画、ソーシャルビジネスについての
講演を依頼されたい企業、自治体、メディアの方々は
↓からお申し込み下さい。
http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_kouen.htm
フローレンスへのインターンを希望される学生は、
NPO法人ETIC.の細田さん宛にご連絡頂ければと思います。
いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
_______________________