愛のスパルタ助産師
大手小町コラムに対するコメントのネガティブなフォースにあてられ、ダークサイドに落ちそうな昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。
一体いつまで気力が続くか分かりませんが、病児保育問題を全国的に取りあげて下さった読売新聞への恩返しということで、頑張って書き続けて参りたいと思います。
—-以下コラム転載———-
【大手小町】愛のスパルタ助産師
産院は結婚式場と見まがうばかりの豪華な施設。ご飯もホテルの食事並みにゴージャス。こんなところで産後ゆっくりできて、妻は幸せだなぁ、と思いきや。
出産時の出血が大量で、貧血で寝たきり状態。膀胱炎も併発。産まれた赤ちゃんを愛でる、という余裕はない。昼間は病室で起きているのがやっと、夜はナースステーションに預かってもらう、という生活であった。
僕はと言うと、張り切って毎日お見舞いに行き、新生児のミルクあげからおむつ替え、と前のめって手伝った。調子が悪い妻に代わって、僕がやらねば、と鼻息荒く動き回った。
ついに明日退院だ、という日。妻と娘の二人きりの夜の病室。娘が泣きやまなくなったので、妻がナースコールを押して助けを求めた。これまでの担当の方とは別の人が哺乳瓶を持って駆け付けてくれたが、ミルクのあげ方がぎこちない妻を見て、
「あなた全然世話ができていないじゃないの。今までどうしてたの?」
と激詰めスタート。
「体調が悪かったので、夫がやってくれていました。」
と妻。
「母親は貴方なのよ!赤ちゃんが泣いたら、どうして泣いたか気付いて、世話できなきゃだめじゃない!今夜は一晩ずっと自分でみてみなさい。帰ってからは誰も助けてくれないわよ。」
とがつんとスパルタ指導。
「すいません、自覚が足りませんでした(涙)」
と妻は謝り、何とか頑張って一晩ほぼ徹夜で娘の面倒をみたのであった。
その話を退院日である次の日に聞き、僕は複雑な思いになってしまった。
自分が積極的に病室で面倒をみたことによって、妻が娘と適切に触れあう時間と機会を奪ってしまっていたのかも知れないな、と。
とはいえ満身創痍の妻に色々とやらせるのも可哀想だし・・・。
もはやナースステーションなき自宅に戻るタクシーの中は、暗澹とした気分に包まれたのであった。
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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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